前回は詐欺投資の話をしましたが、少し前に聞いた危なそうな、
別の投資話をします。
4年前にFBで繋がりののある60代の投資家のI氏方からの
お誘いで中国の投資案件のお話を聞くことになりました。
(参加者は5名程度でした。)
I氏の話によると香港在住の有名な弁護士事務所のトップの方で
中国本土でのクライアント先から面白い投資なお話
(M&A案件も含む)が定期的に入るらしく、これに投資をする
という内容でした。
I氏「弁護士経由の話で一般的に出回らない案件だし、
確実に儲かる話だけが来ます。
また、弁護士なので変なことをすると職業的に
問題になるのでいい加減なことはしません。」
ここまでは良いのです。
実際に海外で弁護士事務所経由の投資話で有効な
投資話が出てくるのも多くありますので、面白いものも出てくるとは
思います。(実際にEUの弁護士案件で儲けた事例もあります)
私が話を聞いてて、不思議だなと疑問に思う事は
この後の話からです。
分かりやすくお話すると、この弁護士の奥様の会社(香港法人)
経由で投資をして、1年で30%利益が出る案件があり、
5年後に投資金が戻るとの事でした。
これを奥様の会社から、各投資家の会社に分配するとの事で、
現金でなくアジアマイルというポイントで支払われそのポイントを
現金化できるみたいでした。
また、この投資グループに参加する為に香港に法人を設立する
必要があるとの事でした。
自分の香港の会社に資本金もしくは運転資金の貸付として、
日本から投資資金を振込んで、自分の会社から奥様の会社へ
投資をして利益が出たら投資金額の割合で投資した会社に
お金が戻るとの事でした。
I氏の過去の実績として、この話をしているI氏は7千万円投資をして、現在1億円のポイントを持っているとの事で資料を見せていました。(本人の言っている事で本物かは確認はしてません)
I氏から説明が終わり、質問があればしてくださいとの事で、
参加者から以下の質問が出ました。
参加者の質問1:何故、弁護士の奥様の会社に資金を集めて投資をする必要があるのか?
I氏の回答:一応、この会社に投資案件を振って参加する形を取っていて、対外的に情報が漏れない様にとの回答でした。
参加者の質問2:この弁護士の奥様はどんな方ですか?
主な経歴・社会的な信用・実績など教えてください。
I氏回答:ご主人(弁護士)と奥様が香港・中国の有名な財界などの人と一緒に写っている写真を見せて人脈があるという証拠写真ですとの事でした。
上記の質問と回答については確認する事も出来ませんので、
私もそうなんですかとしか言えません。
その他の質問はありますかとの事で、参加者から他に出て来なかったので私の方からの質問として下記の質問をしました。
私の質問1:この会社の社歴は? 株主は? 役員・従業員は?
I氏の回答:今、わからないので確認して後程回答します。
私の質問2:この会社の登記簿は見れますか?
I氏の回答:香港なのでわかりませんが、あると思いますので、
あればお見せできると思います。
私の質問3:この会社の過去の決算書など、財務内容が分かる
ものは見れますか?
I氏の回答:これはお見せする事は出来ません。
決算書類なんかは簡単に見せられるものではありません。
特に投資に参加する前から見せて欲しいとは言えません。
私の質問4:何故、アジアマイルというポイントで支払うのは
なぜですか?
I氏の回答:現金で支払うと法律違反になる。
私の質問5:ポイントの現金化できるという裏付けは?
I氏の回答:裏付けはありません。 信じるしかありません。
私はこの回答を聞いて思わず、
「何でこの情報が開示されない状態で、I氏はよく投資できますね?
ファンドや組合でもなく、普通の株式会社に投資をするのであれば、
少なくても私が聞いた内容は知らないと投資できないと思います。
普通の会社であれば、儲かれば税金を支払いますし、
役員従業員がいればお給料も支払う事になります。
借金をしているかもしれませんし、お金だって持ち逃げする事も
出来るでしょう。
私が言っている事は、当たり前のことだと思いますが…。」
思いっきり会場の雰囲気が悪くなり、私は浮いてしまいました。
I氏からは「投資が心配でしたら、参加しないで構いませんので
お引き取りください。」と言われ、私は分かりましたと
席を立って出ていきました。
この投資の説明会に参加した人はどうなったかわかりませんし、
私を誘ったI氏はその後FBの友達からいなくなってましたので、
どうなったか知りません。
ですが、いつか中国の弁護士事務所がらみの投資話・投資グループの誘いが来たら気を付けてください。
私は危険なお話だと思います。
投資話で大切なのは、〇〇という有名人がやっているいるとか?
大手の〇〇弁護士事務所が・・・。
確実な投資とか…。
などは意味がありません。
国によって法律は異なりますが、一般的に考えておかしなものは、
外国でもおかしいのです。
また、時間がある時に詐欺投資の話についてお伝えいたします。
参考にしてください。